トラックの運転だけではないことを知る
トラックドライバーといっても、トラックを運転することのみが業務内容ではありません。
流通・運輸の会社に就職して憧れのトラックドライバーになってから、こんなはずではなかった~!と思わないために、トラックドライバーの仕事をおさらいしてみましょう。
流通・運輸の世界では、これまでの労働環境が改善され、ドライバーさんにとっては、安心・安全に働くことができるようになったとはいいます。
しかし、運転距離が長距離となるために長時間の運転や荷物の手積み手下ろしがなくなることはないので肉体労働・力仕事をするという場面がなくなったとは言えないのが現状です。
1か月の労働時間が、一般の職業であれば約175時間であるのに対し、トラックドライバーの労働時間というものは、240~275時間にも達すると言われています。長距離運転のドライバーさんが労働時間が増える傾向にあります。これは大きな差になりますよね。
この長時間労働の原因の主となる一つとして挙げられているのは、荷物の積み降ろしがあります。
小型トラックでの運送をメインで行う運送業者においては、運転という業務のみではなく手積み手下ろしが基本になっていることもあります。
メディアでも注目されたトラックドライバーの仕事内容
先日、あるテレビ番組で運送会社ドライバーさんが紹介されていました。
その番組は、トラックドライバーさんの仕事を紹介するドキュメンタリーだったのですが、1箱10キロのきゅうりを全部で1200箱、およそ11トンをドライバーさんが1人で、農協の倉庫からトラックに運び込む様子が放送されていました。
番組によると、その日はドライバーが2時間以上かけてようやく積み込んだようでしたが、届け先でも同じように荷物を下ろす作業が待っているということを考えると、積み下ろしがどれほどまでにドライバーへの負担になっているのかがわかります。
実際に、どのような流通・運輸の会社でも、そのような荷積み・荷下ろしはあります。
しかし、ドライバーが勤務する上で休憩時間の確保をしっかり行うということを意識をもつ、しっかりした会社も近年では増えていたり、トラック内での快適グッズ等も非常に充実しており、ひと昔前の流通・運輸の世界と比べると肉体労働・力仕事に伴うストレスは大幅に減少しているということがいえます。
ドライバーにとって良い方向へと変化をみせつつある周りの環境
今では、物流センターの大型化が進み、荷物を運び入れるための順番を長い間待たなくてもよくなったことや、高性能なフォークリフトの拡がりにより仕事の作業効率がアップしたことで、トラックドライバーの身体的な負担軽減にも繋がってきました。
ドライバーさんにとって身体的につらいと思われるのは、夜間の走行や長距離走行、一部の場面での力仕事が残る部分があるためですが、ドライバーとして籍をおく運送会社をきちんと調べて選ぶことで、それらの肉体労働を少しでも回避することは可能になります。
当社では、労働環境の改善をしっかりと行い、ドライバー全員が安心・安全に業務に集中できるよう研修やサポートを実践しています。
憧れていたトラックドライバーになると決める前に、ドライバーとしての職務内容は、個人の身体的な負担は大幅に軽減されてきているけれども、一部肉体労働・力仕事が残っているということは理解しておきましょう。
株式会社 嶺希
代表取締役 岡田友博
取材・ライティング:宏洲千秋